独立後の失敗を回避したいなら

事前に押さえておくべきポイントを紹介します

独立後のエンジニアのよくある失敗と成功の秘訣

エンジニアとして独立してフリーランスになると、次のような失敗をする方が多くいます。

よくあるのは、クライアントが要求している仕事の範囲やクオリティに達することができず、クライアントの信頼を失うことです。
また、仕事自体はうまくこなせてもこまめに連絡したり納期を守ったりすることができず、同じクライアントから継続的に仕事を依頼してもらえなくなることもあります。

独立すると会社に差し引かれていた中間マージンがなくなり、仕事をすればするほど収入が増えることになります。
そのため、自分のキャパシティーを超えて仕事を多く引き受け過ぎてしまう方も少なくありません。
仕事の納期を守らなければクライアントの信頼を失ってしまうので、徹夜してでも納品することになります。
そんな毎日を繰り返していると不規則な生活が積み重なって体調を崩してしまうこともあります。

このような失敗をせずフリーエンジニアとして成功するための秘訣は、まずは余裕を持った仕事量から始めることです。
なぜなら、独立したばかりの頃はクライアントによって求められる基準がまだ掴めていないからです。
納品後に「ここを修正してほしい」「こういう意味で依頼したのだけれど」と言われる可能性があるので、すぐに対応して信頼関係を築けるように引き受ける仕事はセーブしておきましょう。

なお、どんなに報酬の高いクライアントであっても1社に絞ると契約解除された時に仕事がなくなってしまうため、複数社と契約するのがおすすめです。

フリーランスエンジニアが業務委託契約で注意すべきこと

フリーランスとして働く人がクライアントと業務委託契約を結ぶ場合、しっかりと内容を精査しないといけません。

エンジニアの場合、基本的には請負契約か準委任契約を結ぶこととなりますが、請負契約ではWebサイト、プログラムなどの完成品を引き渡すことを条件に報酬が支払われます。
請負契約を結ぶ場合、クライアントに仕事のやり方や手順を指示する権利はなく、やり方や手順は仕事を請け負う側に一任されるのが大きな特徴です。
そのため、比較的自由に仕事を進められるというメリットがありますが、依頼されたものを完成させなければ報酬は得られない、責任重大な契約であることを忘れてはいけません。

準委任契約は、請負契約とは違い、何かを完成させることではなく、労働そのものに報酬が発生するのが大きな特徴です。
クライアント側の都合によるプロジェクトの頓挫が起こっても、準委任契約であれば報酬は支払われます。

請負契約と同様、準委任契約でもクライアントは仕事のやり方や手順などを指示することはできませんが、偽装請負を目論み、フリーランスエンジニアに指示を出そうとする企業も存在するので注意が必要です。

偽装請負により、社員のように出社する日や労働時間を指示されたり、残業を命じられたりすると、労働基準法で守られないフリーランスは休暇を取得できない、残業代を受け取れないなどの大きな不利益を被る恐れがあります。

もちろん、偽装請負が横行しているわけではありませんが、実際に準委任契約を偽装請負に利用していた事例は存在するので、仕事のやり方や手順、出社する日などを指示するような内容が含まれている契約には注意しないといけません。

そのほか、独立後の契約関係で知っておくべき事項がこのサイト『フリーランス契約ガイド』に記されているので、参考までに覗いてみることをおすすめします。